山梨県内避難者への甲州市の取り組み

【レポート3】東日本大震災山梨県内避難者への山梨県甲州市の取り組み

交流会の写真

政策秘書課笹本さんの話しでは、3月11日の東北大震災発生時は甲州市で議会が開催中であり、23年度の予算はまだ執行していない段階だが急きょ別枠補正予算を計上することができ、食料費・消耗品費を使って被災者のための1週間分の住宅費と食費にあてた。広報で呼びかけたり、親族からの情報を得たり、被災者が自ら市に相談に来たりして対応にあたったとのことであった。
左の写真は5月26日の東日本大震災により甲州市に避難されてきた方々の交流会の様子。あちらこちらで「交流の輪」が出来話しが弾んだ。

交流会

被災者は福島県の方が多く、ご主人は単身で福島に残りその家族が避難してきた例が多い、縁もゆかりもないところではなかなか出かける機会がないのでイベントに誘うなどして出かけるきっかけづくりをした。甲州市は果物の産地であり、イチゴ狩りを始め桃やブドウ狩りをしてもらい地元の特産を知ってもらうきっかけを作った。市は甲州市民のボランティアの協力を得て被災者と市民の交流の場を作るなど自然体で取り組んだとのこと。

小高工高研修受け入れの取り組み

福島県立小高工業高校第1学年はサテライト5校で学習していて合同研修旅行の実施を企画していた。甲州市はこの趣旨に賛同し受け入れを決め、地元の塩山高校に打診したところ受け入れが決まり、宿泊と食事代は市側で負担し支援することになった。
研修は次のように行われた。
第1日目工程 福島~甲府~勝沼ぶどうの丘~
小高工校卒業生が働く甲府市の横河マニュファクチュアリング㈱で工場見学をした。
第2日目工程 富士ビジターセンター~富士山5合目~勝沼ぶどうの丘~
せっかく山梨に来たならば!ということで、この日は富士山観光をした。ほとんどの生徒が富士山初体験だった!
第3日目工程 塩山校高~山梨県立科学館~ぶどう狩り~恵林寺~市民文化会館~
塩山高校との交流会で1年生全員での「入学式」が実現した。塩山校高吹奏楽部が小高工校のホームページから入手した楽譜で校歌のサプライズ演奏があり、それまでバラバラに勉強していた小高工高生は初めて皆で校歌を斉唱した。

これからの取り組み

2月の広報に被災者向けの空き家を探している。今いる方、今後避難してくる方々の中でも集合住宅の入居が困難な方のためでもあるが永住も視野に入れたものを考えている。 2月18日の「まちなかマルシェ」では、被災者が「なみえ焼きそば」を作って市民に提供する接待側に回り地元市民との交流を図ってもらう予定である。

下の写真左から、5月26日甲州市に避難されてきた方々の交流会第一部の相談会では、健康に関することや転入手続き、 市営住宅の入居延長等の相談があった。写真中央は、4月16日「イチゴ狩りと甲州市ツアー」の様子。夕食は「ほうとう・鹿刺し・B1グランプリのとりもつ・ワイン」と山梨ならではの地元の味を楽しんだ。写真右は、9月27日から30日福島県立小高工業高校第1学年サテライト5校合同研修旅行の様子。甲州市では、研修の趣旨に賛同し、甲州市内での宿泊、食事、移動用バス等の支援を行なった。

交流会の写真 イチゴ狩りと甲州市ツアーの写真 小高工高研修会の写真
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